甲状腺機能亢進症はバセドウ病などが原因で発症する甲状腺の病気の一つです。症状と治療法の概要について分かりやすく解説します。
甲状腺機能亢進症は、バセドウ病などが原因となることが多く、甲状腺の病気の一つです。甲状腺ホルモンが必要以上に多く分泌されて、甲状腺ホルモンが血液中に多くなりすぎる状態です。
甲状腺機能亢進症における症状としては、新陳代謝が活発になって汗の量が多くなったり、脈拍が速くなる、暑く感じて身体が疲れやすくなる、などがあります。精神的にも、いらいらして落ち着きがなくなり、不眠になったり、体重の減少または食欲過剰などの症状が現れます。
また、甲状腺が腫れて首が太くなってしまう甲状腺腫になることがありますが、高齢者の場合ではこの症状が出にくいのでの発見が遅れてしまうこともあります。
甲状腺機能亢進症の症状の中でも特徴的なのは、眼球突出という眼が出る症状や、目つきが険しくなったりする症状が発生することがよく知られています。このように甲状腺機能亢進症では、全身に症状が現れます。
甲状腺機能亢進症の多くの場合がバセドウ病によって発生しますが、バセドウ病による甲状腺機能亢進症の治療には3つの方法があります。『抗甲状腺剤の服用』、『放射性ヨードを服用するアイソトープ治療』、『外科手術による甲状腺の摘出』の3つの治療方法です。
まず、甲状腺機能亢進症の治療における抗甲状腺剤には2種類あり、メルカゾールという薬と、もう1種類はチウラジールかプロパジールという薬の2種類です。このメルカゾールなどの抗甲状腺剤の服用が最も一般的な治療法です。
次に、放射線ヨード服用によるアイソトープ療法での甲状腺機能亢進症の治療は、主に手術を行ったけれども再発してしまった方や50歳以上の方を対象に行われています。特に妊娠中や授乳期間中の方は受けられないことと、治療後には甲状腺ホルモン剤を飲んで、甲状腺機能低下症の発生を予防しなければなりません。
最後に、外科手術による甲状腺機能亢進症の治療は、主に甲状腺腫が大きい場合や薬の副作用がある方、確実に治療したい方に適用されています。甲状腺の摘出は甲状腺亜全摘を基本としていますが、症状や状態によって全摘を行う場合もあります。
甲状腺機能亢進症の女性の場合、一般的に妊娠しにくい状態となります。妊娠した場合でも、早産や流産の可能性が高くなってしまうことも挙げられますが、産婦人科医に定期的な診察を受けて、甲状腺機能亢進症についてもきちんと伝えておけば適切な治療が受けられます。
妊娠中や赤ちゃんへの授乳期間中は、薬を服用することに抵抗があるかもしれませんが、甲状腺機能亢進症の薬である甲状腺ホルモン剤や抗甲状腺剤については妊娠中や授乳期間中でも、医師としっかり相談した上で適切な薬を服用するのであれば問題はありません。
甲状腺機能亢進症の女性が妊娠した場合、生まれてくる胎児もまた甲状腺機能亢進症になる可能性が高くなります。そのため、妊娠中に服用する薬は胎児に対しても効きめがあり、生まれてくる胎児への影響も予防することになるので、産婦人科医と治療方法や薬の服用についてよく相談して、治療を受けてください。